学生レフリーの安藤です。
長かった梅雨が明けようとしています。6月に入ってから試合のある週末は悉く雨に降られていたように思います。足元の悪い中でいつも私達を応援してくださる皆様には感謝の念に堪えません。
私は高校3年時に受けた頭の怪我により夢の花園に挑戦する術を失いました。その後の大学受験勉強においても以前と比較して明らかな集中力と記憶力の低下を感じ、選手を辞めるという決断以降まるで悪夢のような、実に耐え難い高校生活を過ごしました。何度もラグビーから離れようと考えましたが、自分の決断を正しいものにするため、様々な繋がりを生んだラグビーと私は切っても切れない縁となっていました。
その後武蔵大学ラグビー部の門を叩き、先輩の勧めでレフリーとなった私は取り憑かれたようにレフリー活動に勤しみ数々の貴重な機会をいただきました。そこで得た人間関係や経験は間違いなく私の人生を豊かにしています。この豊かさは私一人で獲得した訳ではなく、様々な方から受けた支えの賜物に他なりません。
宮沢賢治「雨ニモマケズ」のモデルとなった斎藤宗次郎氏は生涯、他者のために労を惜しまず行動を起こした忠実なクリスチャンであったそうです。私は選手の時、自分がいかに「良いプレーをするか、輝けるか」ばかり考えていました。しかし今はレフリーとして試合会場にいる誰もがハッピーになれたと感じる瞬間がたまらなく好きです。最後の学生生活をレフリーとして、学生コーチとしてより多くの「共感」を得られるよう邁進して参ります。そして人生をかけて誰かの幸せを自分の幸せとし行動できる者。そういう者に私はなりたいです。
次はついにFLとして頭角を現した朝高・小見くんお願いします。